ベトナムの長寿式

ベトナムの長寿式

長寿式とは70歳以上の高齢者をお祝いすることです。

ベトナムでは親が長生きすれば、子どもや孫の心に栄養を与え、
生きる活力を与えることができると考えられています。

また、ベトナムでは古くから「水を飲み、その源を覚える」ということわざがあります。
「水に源が存在するように、今の自分があるのは両親や先祖のおかげで、常に感謝を忘れない」という親族・先祖を敬う気持ちが意味が込められています。

日本では9月の第3月曜が敬老の日になっていますよね。
高齢者の方々の今までの社会貢献に感謝する日です。
祖父や祖母の家でご飯を手作りしてあげたり、
自分で作った料理を手土産に家へ遊びに行ったり、
家族みんなで新年を迎えるのが習慣になっています。

ベトナムでは北部の地域で区や市ごとに、
70歳・80歳・90歳の高齢者を対象に、
毎年1月に長寿式典が開催されます。

高齢者が長寿のお祝いとして一番楽しみにしていることは、
元気な姿で子どもたちや孫が集まることです。

一般的な家庭では子どもと孫たちが集まり、
ご飯を作って祖父母や両親をお祝いをします。

一部の裕福な家庭では、親戚や隣人も招待して、
盛大にお祝いしていることもあります。

その際には、招待された人は手紙・写真・お花・ご祝儀などを
お祝いの形としてお渡しするのがマナーです。

食事の後は、長寿式の主役が参加者に“幸運の赤い封筒”を贈ります。
その封筒には『健康に100歳まで元気に生きて欲しい』という気持ちが込められています。

高齢者にとっては子どもや孫、家族全員が集まることが楽しみであり、
健康で元気な姿が見られることが何よりの喜びです。

長寿の祝いは時代の変化とともに少しずつ変わってはきているものの、
“高齢者を大切にする”という考え方や、“感謝する”ことは、
ベトナムも日本も昔から変わりません。

ベトナムのように、家族が集まってお互いに顔を合わせて感謝を伝え合う文化。この先も変わらずずっと大切にしていきたいですね!



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